公開日:1934年3月10日
評価点:★6
ロビンフッドに扮したウィリーが大活躍
『カエルのフリップ』に次ぎアイワークス・スタジオが製作した『ウィリー・ホッパー』第七作。本作も前作『Hell's Fire』と同様本来は二色式シネカラーで制作されていたようだが、残念ながら現存するフィルムはモノクロのみ。しかしそれがかえってモノクロの階調に深みをもたらしているのが面白い。
邪悪なジョン王子と結婚する事となったメイド・マリオン(顔立ちはベティによく似ている)。楽しく歌を歌っていたウィリー扮するロビン・フッドに助けを求め、ロビンは道化師に扮して城に侵入。王子やその家来と熾烈な戦いを繰り広げ、最後は機転を利かせて大勝利。二人はキューピッド(こちらもベティ風の顔立ち…)によって見事結ばれるのだった。
さて、本作でも相変わらず主人公のウィリーは丸々としたデザインこそ漫画的で愉快だが個性に乏しい。同じくヒロインもベティ・ブープの亜流といった趣である。
だが、一貫したストーリー性を持ち、美しい背景と豊富なユーモアがふんだんに使われているのでそこそこ楽しめる佳作に仕上がっている。フライシャー的だが独特のスマートな魅力を併せ持つ作画スタイルは今作でも健在、後にワーナーに移籍し『ルー二ー=テューンズ』で活躍するカール・ストーリングの音楽もコミカルで楽しい。
作画は元フライシャー在籍組であり、後にディズニーに移籍するグリム・ナトウィック。この時期(1933ー34年頃)のスタジオにはナトウィックの他にシェーマス・カルヘイン、アル・ユーグスター、バーナード・ウルフといった面々がフライシャーからの移籍という形で在籍していた。後期アイワークス作品がデザインやギャグの面でどことなくフライシャー「っぽい」のは、主要スタッフにフライシャー組が多かった事も関係しているのではないだろうか。
※収録DVD:Ub Iwerks' Willie Whopper
邪悪なジョン王子と結婚する事となったメイド・マリオン(顔立ちはベティによく似ている)。楽しく歌を歌っていたウィリー扮するロビン・フッドに助けを求め、ロビンは道化師に扮して城に侵入。王子やその家来と熾烈な戦いを繰り広げ、最後は機転を利かせて大勝利。二人はキューピッド(こちらもベティ風の顔立ち…)によって見事結ばれるのだった。
さて、本作でも相変わらず主人公のウィリーは丸々としたデザインこそ漫画的で愉快だが個性に乏しい。同じくヒロインもベティ・ブープの亜流といった趣である。
だが、一貫したストーリー性を持ち、美しい背景と豊富なユーモアがふんだんに使われているのでそこそこ楽しめる佳作に仕上がっている。フライシャー的だが独特のスマートな魅力を併せ持つ作画スタイルは今作でも健在、後にワーナーに移籍し『ルー二ー=テューンズ』で活躍するカール・ストーリングの音楽もコミカルで楽しい。
作画は元フライシャー在籍組であり、後にディズニーに移籍するグリム・ナトウィック。この時期(1933ー34年頃)のスタジオにはナトウィックの他にシェーマス・カルヘイン、アル・ユーグスター、バーナード・ウルフといった面々がフライシャーからの移籍という形で在籍していた。後期アイワークス作品がデザインやギャグの面でどことなくフライシャー「っぽい」のは、主要スタッフにフライシャー組が多かった事も関係しているのではないだろうか。