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2018年9月24日月曜日

Colonel Heeza Liar's Knighthood

監督:ウォルター・ランツ(&ヴァーノン・ストーリングス?)
公開日:1924年4月1日
評価:★7


ウォルター・ランツが演出した最初期の作品


1913年に、商業アニメーションの草分け的存在であるジョン・ランドルフ・ブレイによって生み出されたキャラクター『ヒーザライア大佐』。最も初期にセル技法を取り入れた事でも有名なこのシリーズだが、ブレイ自身による製作は1917年に一旦終了してしまう。その後6年間のブランクを経て、1923年にヴァーノン・ストーリングスによって製作が再開された。
この作品は、そんな『ストーリングス版・ヒーザライア』の一篇である。
この作品で特筆すべきなのは、監督としてウォルター・ランツがクレジットされている点である。1910年代にインターナショナル・フィルム社のアニメーターとしてキャリアをスタートさせた彼だが、この辺りから演出業もこなすようになっていた。この作品は、彼が監督した最も初期の作品なのだ。
ちなみに、インターナショナル・フィルム社にはランツの他にもビル・ノーランやバート・ジレット、ベン・シャープスティーン、グリム・ナトウィック、そしてジャック・キングといった後に名を残すそうそうたるメンバーが在籍していた。

剣術の練習をする男(実写。ランツ本人)に睡眠の邪魔をされたヒーザライアは、おもむろに昔の武勇伝を語り始めた。
王様に剣術の腕を見込まれたヒーザライアは、王様の付き添いをすることになる。ところが王様が悪者に捕まってしまったので、ヒーザライアは悪者と剣闘する羽目に。絶体絶命のヒーザライアだったが、蚊のおかげでなんとか勝利する。
―ところがそれはみんな大嘘。話を聞いて怒った蚊に咬まれてしまったヒーザライアは、急いでインク壺へと戻るのだった。

同時期のランツ監督作と同じく、この作品はフライシャーの『インク壺』を彷彿とさせる実写とアニメーションの混合スタイルで作られている。とはいえ、『ディンキー・ドゥードゥル』等とは異なりこの作品では実写との絡みは序盤と終盤のみ。メインはあくまでもアニメーションである。後の『オズワルド』を彷彿とさせるのびのびとした動きや自由な発想はもちろん、ランツ自身の怪演も見逃せない。
この作品が発表された時点で、ランツはまだ25歳だった。若々しい自由な発想が光る、楽しい作品だ。

収録DVD:Cartoon Rarities of the 1920s

2018年3月5日月曜日

Dinky Doodle in the Hunt

監督:ウォルター・ランツ
公開日:1925年11月1日
評価:★6

若き日のウォルターランツが手がけた楽しい作品


後に『オズワルド』『アンディ・パンダ』『ウッドペッカー』等数々の人気キャラクターを手掛ける事となるウォルター・ランツは、20年代初頭にブレイ・スタジオで演出家としてのキャリアをスタートさせた。
この作品は、そんな彼がブレイスタジオで制作したシリーズ『ディンキー・ドゥードゥル』中の一作である。

このシリーズはフライシャーの『インク壺』のような、実写世界の中にアニメキャラが入り込み暴れ回るという愉快な趣向が凝らされている。まだアニメーションが『奇妙な代物』として扱われていたであろうこの時代、この実写併用のスタイルは大層観客に喜ばれた事だろう。
この作品でも、そんな実写とアニメが融合する事で生まれる魅力が存分に楽しめる一作となっている。

ストーリーはあってないような物で、狩りをしているランツ青年(実写)をディンキーと彼の愛犬がからかい、終いには大きな熊に追いかけられてしまうという代物である。


しかしこの作品の魅力は、ランツの怪演、粗削りだがのびやかで楽しい作画に集約されているといっても過言ではないだろう。
そののびのびとした牧歌的な魅力は、この時期の作品でしか味わえない特別な物なのではないだろうか。 たとえ作品のアイデアの大部分が『インク壺』『アリスコメディー』からの拝借だとしても…。