公開日:1932年1月27日
評価点:★6
二匹のネズミが織りなすおもちゃのファンタジー
ポール・テリーが1929年にヴァン・ビューレンの下を去った後、ジョン・フォスターら残留スタッフによって製作が継続された『Aesop's Fables』。ヴァン・ビューレン・スタジオは作品数こそ多かったものの、粗野なデザインや未熟な作画などが目立ち、アニメーション技術では他スタジオと比べて苦戦を強いられた。
それでも、このスタジオは確かな独自性を持っていた。それは奇抜なアイデアと、ジーン・ロデミックによる抜群に楽しい劇伴音楽である。ジャズやポピュラーソングをふんだんに取り入れた軽快な音楽はスタジオの作風と実にマッチし、時には30年代前半のカートゥーン中最高ともいえる効果を発揮する事もあった。
この作品はそんなジーン・ロデミックの劇伴が最高の効果を発揮した作品の一つである。
主人公はどことなく有名なネズミを想起させるネズミのカップル。(実はこの作品以前に更に某ネズミに酷似したネズミカップルも幾つかの作品に登場していたのだが、こちらはディズニー側の提訴により使用されなくなったとの事だ)
真夜中のおもちゃ屋に忍び込んだ二人は、軽快なマーチ『Siamesische Wachtparade』に乗せて楽器を演奏したりおもちゃで遊んだりと大冒険。
ところが二人を狙う大きな黒猫が現れ大ピンチに。二人は機転を利かせてオモチャで黒猫を見事退治し、ロマンチックに『Goodnight Sweetheart』を歌うのだった。
この作品は少し『シリ―・シンフォニー』風になっており、スタジオの特長である『アイデアの奇抜さ』が薄くなってしまっているのが残念だが、ストーリーは筋がきちんと通っておりなかなか上出来である。背景美術はかなり凝っており、アニメーションも悪くない。この時期の『Aesop's Fables』としてはかなり出来の良い作品と言えるだろう。
※収録DVD:Cartoon Rarities of the 1930s
それでも、このスタジオは確かな独自性を持っていた。それは奇抜なアイデアと、ジーン・ロデミックによる抜群に楽しい劇伴音楽である。ジャズやポピュラーソングをふんだんに取り入れた軽快な音楽はスタジオの作風と実にマッチし、時には30年代前半のカートゥーン中最高ともいえる効果を発揮する事もあった。
この作品はそんなジーン・ロデミックの劇伴が最高の効果を発揮した作品の一つである。
主人公はどことなく有名なネズミを想起させるネズミのカップル。(実はこの作品以前に更に某ネズミに酷似したネズミカップルも幾つかの作品に登場していたのだが、こちらはディズニー側の提訴により使用されなくなったとの事だ)
真夜中のおもちゃ屋に忍び込んだ二人は、軽快なマーチ『Siamesische Wachtparade』に乗せて楽器を演奏したりおもちゃで遊んだりと大冒険。
ところが二人を狙う大きな黒猫が現れ大ピンチに。二人は機転を利かせてオモチャで黒猫を見事退治し、ロマンチックに『Goodnight Sweetheart』を歌うのだった。
この作品は少し『シリ―・シンフォニー』風になっており、スタジオの特長である『アイデアの奇抜さ』が薄くなってしまっているのが残念だが、ストーリーは筋がきちんと通っておりなかなか上出来である。背景美術はかなり凝っており、アニメーションも悪くない。この時期の『Aesop's Fables』としてはかなり出来の良い作品と言えるだろう。
※収録DVD:Cartoon Rarities of the 1930s
0 件のコメント:
コメントを投稿