2018年3月14日水曜日

Betty boop's birthday party(ベティの誕生日)

監督:デイヴ・フライシャー
公開日:1933年4月21日
評価:★7

どたばたパーティーが楽しい佳作


傑作『Snow White』(ベティの白雪姫)の次に公開された、制作時期としては中期にあたる作品。この頃になってくるとココやビンボーの登場頻度は初期に比べると徐々に控えめとなっており、この作品ではほんの少し脇役として登場するに留まっている。

物悲しげにブルースを歌いながら家事を行うベティからこの作品は始まる。どうもこの作品のベティはメイ・ケステルが演じておらず、ケイト・ライトという別の女優が声を担当しているらしい。(参考)確かにいつもと違う新鮮な声色。
ベルが鳴るので表へ出ると、そこにあるのは大きなケーキ。今日はベティの誕生日で、友達はみんなでベティをお祝いしようとしていたのだ。
様々なプレゼントをベティに手渡す動物たち。赤ちゃんが二つの箱を持ってくると、大きな箱から小さい椅子、小さい箱から大きなピアノが飛び出すというシュールなギャグが面白い。

庭で楽しいパーティーが始まり、テーブルを囲んで動物たちが割と下品なギャグを挟みながら食事を嗜む。ロウソクの数によるとこの作品でのベティは14歳らしい。やたらエッチな中学生だなぁ。

…ところが熊とカバが一匹の魚を巡って喧嘩を始めたのがきっかけで、一同大乱闘に発展してしまう。
パイ投げだの皿投げだの、後のポパイに繋がるようなノリの良い破壊的なギャグが続く。
最後にはベティが『ジョージ・ワシントン』の石像と共にボートで逃走してしまう、というこれまたフライシャーらしいシュールなギャグで作品は終わる。
決してシリーズの一二を争う傑作、という訳ではないが、破壊的かつシュールなギャグの数々は今でも十分楽しめるのではないだろうか。乱闘シーンのアップテンポで軽快なBGMも作品を盛り上げており好印象。



※収録DVD:Betty Boop: The Essential Collection, Vol.1

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